各候補者の主張

選挙公報も届いたが、なんだかさっぱりである。
長島一由候補の公報は実質的に「政権交代 長島一由」しか書いていない。一番面積の大きいのは自分の名前のスペースである。あまり他のことは言いたくないのだろう。

主張をまとめたところがあったので引用させていただく。

第45回 衆院選 衆議院議員選挙 神奈川4区(横浜市 栄区, 鎌倉市, 逗子市, 葉山町) 情報まとめ - 神奈川県選挙情報 まとめ

氏名政権交代政界再編雇用医療反バラマキ景気消費税税率年金財政自衛軍官僚天下り禁止世襲反対
浅尾慶一郎 増加7%全額税
伊藤航平 全額税 ×
小原真理 全廃 その他×
長島一由× その他
林潤× 増加10%現行

各紙今週の選挙情勢

asahi.com(朝日新聞社):民主320超、自民100前後 朝日新聞中盤情勢調査 - 2009総選挙

衆院選:民主が勢い保つ…終盤、本社世論調査 - 毎日jp(毎日新聞)

民主党の圧勝は揺るがないところ。
先週の調査で300議席がでたことで、多少は揺り戻しがでるかとも思われたが現実は自民党にとって甘くない。

バンドワゴンで雪崩現象を起こすか、アンダードッグとなりバランスを調整する方に動くかはその時々によって異なる。
アンダードッグは基本的には判官びいき的心理から来るのだが、今回の自民党を可哀想と思う人間が少ないということだ。





民主以外の各党を見ると、ここに来て、みんなの党が健闘している。

今回の調査で自民、民主以外の政党の支持率は公明党5%▽共産党4%▽みんなの党2%▽社民党1%−−などだった。
http://mainichi.jp/select/today/news/20090828k0000m010090000c.html

 小選挙区に前職8人を立てた公明は3選挙区で競り合うものの、残りは後れをとっている。比例区と合わせても前回の31議席に届きそうにない。

 共産は比例区で前回並みの9議席前後を獲得しそう。

 社民は、民主との選挙協力の効果で小選挙区で5議席前後の可能性があり、比例区の4議席前後を合わせると、前回7議席を上回りそうだ。

 国民新は小選挙区で3議席が有力になった。比例区ではやや苦戦しており、選挙前の4議席確保に懸命だ。

 みんなの党小選挙区比例区で合わせて、選挙前の4議席維持に明るい見通し。

 新党日本小選挙区で、大地は比例区でそれぞれ1議席を得る可能性がある。
http://www2.asahi.com/senkyo2009/news/TKY200908260489.html


実際、みんなの党の主張は浸透してきている。マニフェストを比べればみんなの党。そんな声も街では結構聞こえてきている。

米軍池子住宅問題で反対派市議ら住民投票請求へ


20年以上続く逗子の米軍住宅問題について。

富野輝一郎市長以来、現実的な対応ができない市長が続いたことで、いまだに解決できないでいる。
沢光代市長時代に転向の末やっと受け入れたかと思ったら、長島一由市長は横浜市分の地域への追加建設反対で国を相手に訴訟を起こすと言う暴走。

そのつけを引き継いだ現・平井市長にはお気の毒だが、ここらで自らの態度をはっきりしておいた方が良いだろう。

米軍池子住宅問題で反対派市議ら住民投票請求へ : ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞

 議案は、国が求める追加建設容認の条件を市が受け入れ、国との具体的な協議に入ることを認めるかどうかを問うとしている。同議員団の岩室年治氏は「国との協議に入ることは(追加建設に反対する)市の基本姿勢の変更であり、追加建設の反対を掲げて当選した平井竜一市長の公約違反に当たる」と指摘。その上で「市の基本姿勢を変える重要な意思決定であり、民意を問うべきだ」と主張している。

 議案可決に向け議会内で賛同者を募っているが、議会内は賛成派と反対派が拮抗。賛成派も提案時期や設問などで足並みがそろわない部分もあり、議案の可決は厳しい情勢。仮に議案が可決し住民投票が実施されても、賛成多数なら交渉入りを後押しする”もろ刃の剣”になりかねないという懸念もある。

もろ刃の剣もなにも、住民投票の設問を「国との交渉に入ることについてYESかNOか」に絞れば良いのだ。それで多数だった方が民意と言うことで良いではないか。住民投票にするということは、市議会が自分たちの判断を市民に丸投げしてまかせるということなのだから、どっちが得かなどと悩んでもらわなくとも良い。

もっとも一番理にかなっているのは、平井市長が自分で進むべき道を決断して、そのうえで辞職、市長選挙に臨むことであるのは言うまでもない。

大船のマンション建設問題

鎌倉のマンション問題「市長の開発許可違法」/横浜地裁 : ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞

同問題をめぐっては、同審査会が2005年12月、建設用地が道路に接していないとして、市の開発許可を取り消す裁決を出した。事業者は計画を修正し、再び市から開発許可を取り付けたが、同審査会は07年1月、「新たに申請を出し直して手続きを進めるべきなのに、当初申請の補正で開発を許可したことは行政不服審査法上違法」などとして、2度目の取り消し裁決を出していた。

 この日の判決で、北沢裁判長は「鎌倉市長は(1回目の裁決後)残存した(当初の)申請を裁決に従って不許可処分にすべきだった」と指摘。当初申請の補正で再び開発許可を出した市の手続きについて、「同一事情の下で同一内容の処分を繰り返すことが許されない(行政不服審査法上の)裁決の拘束力に反する」と違法性を認定した。

数年前からもめている、大船観音横のマンション建設問題。

  • マンション建設について鎌倉市が開発許可を出した。
  • それに対して反対運動が起こる。
  • 県の開発審査会が市側の許可の不備を理由に開発許可を取り消し。
  • 当初申請の補正で鎌倉市は再度許可。
  • 県は再度許可取り消し。

なんとも締まらない話の流れだが、さらに訳が判らないのは、
開発事業者が、この結末について鎌倉市ではなく神奈川県を訴えたこと。

本筋から言えば、ずさんな許可を出した鎌倉市に対して損害賠償請求でも起こせばよさそうなものだ。
二度目の申請の際に、補正ではなくて新規計画として再提出すれば、これはまず通ったはずなのだから。
補正で可とした市担当者のミスであろう。


事業者が再々度の申請を新規計画として提出し、それが認可されるのだろうか。
このまま反対運動が続き、計画が立ち消えになるのかもしれないし、先行きはまったく解らない。

しかし、現場に行ってみれば全く違う次元で心配である。
工事が中断されたままの現場では、斜面を崩した崖に応急的な養生がされているだけで、非常に危険な状態である。大雨が降ったら、すぐ下を通る道路に大規模な土砂崩れが起きる可能性が高い。
こんな事をやっていないで、さっさと対処してもらいたいものである。しかし、原状回復は難しいのではないだろうか。

公示後のブログ更新について

市選管の説明によると−。

 公選法上は、ブログなどで特定候補者を支持する書き込みは認められていない。ただ、選挙運動との関係で言えば、『よろしくお願いします』といった表現は書き込みの中にはなく、当選を目的とした選挙運動には当たらない−という。

 結論としては、今回の市長の書き込みは「単なる個人の意思表明にすぎず、問題はない」(市選管)というのだ。

 裏を返せば、選挙運動に当たらなければ、特定候補者や政党への支持表明を行うことは可能ということになるのか。

こうした市選管の判断について、総務省選挙課は「一理はある」としながらも「選挙運動か否かは書き込み内容などを総合的に判断する必要がある」と、あくまでも慎重な姿勢を崩さない。
http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090822/elc0908221800006-n2.htm


総合的な判断、ということは、

特定の候補に投票を呼びかけない
または、その意図を持って誘導しない

この辺がポイントだろうか。
ならば、あくまで公平に論評し、個人的に支持を表明するのであれば公選法に違反しないといえるのかもしれない。
ならば、投票日までに自分の判断をここで公表することも可能だ。

選管の胸先三寸ではあるが。

個人的な浅尾慶一郎氏評

突然の離党表明 -> 民主党除籍という一連の流れで話題になったが、地元以外から見れば確かに彼が離党を決意した理由は見えづらいだろう。

しかし、もっと解りにくいのは民主党が彼をこの4区の候補者にしなかった理由だ。当初は参議院議席を減らしたくない為と党本部は言っていたが、直前になり前言を翻して8区からの衆議院鞍替えを要請した。まったく意味不明である。先に書いた通り、地元での評判が悪い候補者を優先して、これまで実績を残した党要職にある者をないがしろにするのだから。


これでは彼が民主党を見限っても不思議でもなんでもない。


ここではっきり書いておくが、私は林、長島、浅尾の3人の中では浅尾を最も評価する。


この数年、毎週駅頭に立ち、国政レポートを配っていた。
民主党では次の大臣候補、今回結党したみんなの党でも政策担当であることからも解るとおり、彼の政策立案能力はずば抜けている。


みんなの党マニフェストは粗削りであるけども、自民、民主に比べればはるかに評価できる。*1


正直言ってこの選挙戦は苦しい戦いだろう。これだけ民主党に追い風が吹く状態では、案山子候補でも当選する可能性が強い。

しかし、浅尾慶一郎という人材を国政の場から失うのは、地元にとっても国にとっても大きな損失だと思う。

個人的な長島一由氏評


鎌倉、逗子では有名人らしい。
http://blog.livedoor.jp/ruri1946/archives/911827.html


とにかく検索すると山ほど出てくる。*1


鎌倉市議に当選したものの、任期中途で辞任。
逗子市長時代にはこれといった実績を残さず、やったことといえば闇雲な米軍家族住宅建設反対と無駄遣い。
彼自身は無駄遣いをなくしたと公言しているようだが、逗子市の財政調整基金のなんと9割を浪費した。


ほかにも週刊誌にセクハラをすっぱ抜かれて訴訟を起こしたりとか話題に事欠かない。
そういえば、すぐに訴えるというのも彼の芸風か。現在の平井逗子市長も長島市長時代に議会での言葉尻をとらえられて告訴された。*2


前回の逗子市市議選では立候補した夫人の応援に駆けつけた駅前で横須賀市議と乱闘してまたもや告訴したり、なにかと事件を起こすこの方。


解せないのはなぜ民主党が公認したか、だ。逆に鎌倉、逗子の民主党市会議員がこぞって反対したのはこの不評なら理解できる。
まあ、今の情勢なら誰でも当選できるだろうと民主党県連は踏んだのだろうが、地域の有権者が馬鹿にされているようで良い気分ではない。


公開討論会はスケジュールが合わないとの理由で出席を断った。
それはそうだろう。日頃から民主党公認の長島です、としか訴えるものがないのだから。


候補者個人はどうでもよいからとにかく民主党、という方にはこの人だろう。
私個人は誰でも良いという訳ではない、というのは前に書いた通り。